ハリー・ベルトイア (1915-1978)
出所
プライベート コレクション「ソナンビエント」彫刻の進化において極めて重要だったのは、ベルトイアの弟オレステの参加だった。彼は音楽家としての専門知識を持っており、ハリーがこの彫刻を単なる視覚芸術や運動芸術としてではなく、没入感のあるサウンドスケープを生み出すことのできる楽器として再認識する手助けをした。このコラボレーションは、彫刻と音楽の世界を融合させたベルトイアの作品の学際性を際立たせた。長さや太さの異なるさまざまな金属の棒やタインを使って実験した結果、彼はさまざまな音色と質感のあるドローン音を発見した。その幽玄で別世界のような響きに興奮し、兄の勧めもあって、ベルトイアはペンシルベニア州バリーの歴史的な納屋を60体以上の「ソナンビエント」彫刻で埋め尽くした。この納屋は、彼がアルバムを録音したりコンサートを開いたりするオーケストラのスタジオ兼実験室のような場所となり、かつては低俗だった納屋は、訪れる人々が巡礼の旅や深いインスピレーションと瞑想の場として体験する神聖な場所、ある種の礼拝堂となった。