クリストファー・ウール（1955年生まれ

クリストファー・ウール（アメリカ、1955年生）は、ポスト・コンセプチュアル・アーティストとして影響力を持ち、グラフィックなモノクロのワード・ペインティングでよく知られています。シカゴで育ったウールは、1970年代にニューヨークに移り住み、抽象表現主義の画家であるジャック・トワークフやハリー・クレイマーとともにスタジオ・スクールに入学した。やがて学校を中退したウールは、作品から絵画的な性質を取り除く手段として、ハンドローラーで絵具を塗るという新しいタイプの芸術的プロセスを試し始める。

1980年代後半、ウールは、叙述的な文、あるいは母音を取り除いたフレーズを格子状に並べたワード・ペインティングの制作を開始した。1988年、ニューヨークの303ギャラリーで、アーティスト仲間のロバート・ゴーバーと共同で展覧会を開催し、フランシス・フォード・コッポラの同名の映画を題材にしたウールの有名なテキストベースの作品「アポカリプス・ナウ」が展示されました。

1990年代には、シルクスクリーンを好んで使用し、その過程で変化したイメージを再利用して多層的なコンポジションを作り出すことが多くなりました。最近では、ウールが「グレイ・ペインティング」と呼ぶ、創造と破壊をテーマにした大規模な抽象画のシリーズを制作しています。

ウールの作品は、ロサンゼルス現代美術館（カリフォルニア州）、ルートヴィヒ美術館（ドイツ）、パリ市立近代美術館（フランス）、グッゲンハイム美術館（ニューヨーク）など、世界各地の美術館で展示されている。また、ウール作品の美術品市場は過去10年間で大きく成長し、オークションに出品される数も増えています。

ウールはニューヨークとテキサス州マーファを拠点に活動しています。

(artnet.com)