GEORGESROUAULT (1871-1958)

ジョルジュ・アンリ・ルオー（1871-1958）はフランスの画家、版画家、印刷工。ルオーはパリの貧しい家庭に生まれた。1885年、14歳のルオーはガラス画家と修復家の見習いとして働き始め、1890年まで続いた。ルオーの成熟した画風を特徴づける、鉛ガラスを思わせる黒い輪郭線と輝くような色彩は、このガラス画家としての初期の経験が元になっているのではないかと言われている。修業時代には美術学校の夜間クラスにも通い、1891年にはフランスの公的な美術学校であるエコール・デ・ボザールに入学した。そこでギュスターヴ・モローに師事し、彼の愛弟子となった。ルオーの初期の作品には、おそらくモローの影響を反映した色使いの象徴主義が見られ、1898年にモローが亡くなると、ルオーはパリのモロー美術館の学芸員に指名された。

ジョルジュ・ルオーは、アンリ・マティス、アルベール・マルケ、アンリ・マンガン、シャルル・カモワンらとも知り合った。こうした交友関係から、ルオーはマティスを指導者とするフォーヴィスム運動に参加することになる。1895年以降、大規模な公募展に参加し、特にサロン・ドートンヌ（サロン・ドートンヌの創設に貢献）では、宗教画、風景画、静物画が展示された。1905年には、サロン・ドートンヌに他のフォーヴィストたちとともに出品。マティスがこのグループの中で内省的で合理的な側面を表していたのに対し、ルオーはより自発的で本能的なスタイルを体現していた。荒々しいコントラストと感情的な表現は、フィンセント・ファン・ゴッホの影響によるものである。グロテスクな個性を強調しすぎた彼の人物描写は、表現主義の画家たちにインスピレーションを与えた。

1907年、ルオーは宮廷、道化師、娼婦に捧げた一連の絵画を描き始める。これらの絵画は道徳的、社会的批判として解釈されている。スピリチュアリズムと哲学者ジャック・マリタンの劇的な実存主義に惹かれるようになり、マリタンは生涯親しい友人であり続けた。その後、彼は宗教画に専念するようになる。人間の本質は常に彼の興味の中心であった。ルオーは言う：「空を背景にした木は、人間の姿と同じ興味、同じ性格、同じ表現を持っている」。1910年、ルオーは最初の作品をドルーエ画廊に展示した。彼の作品は、後に表現主義の核となるドレスデンのドイツ人画家たちによって研究された。1917年以降、ルオーは絵画制作に専念する。キリスト教への信仰は、インスピレーションを求める彼の作品に影響を与え、おそらく20世紀で最も情熱的なクリスチャン・アーティストとして彼を際立たせた。イエスの顔と十字架の足元にいる女性たちの叫びは、この世の苦しみの象徴であり、ルオーにとっては、復活を信じることによってその苦しみが和らげられたのである。1929年、ルオーはプロコフィエフの音楽とバランシンの振付によるディアギレフのバレエ『放蕩息子』のデザインを手がけた。1930年には、ロンドン、ニューヨーク、シカゴを中心に、外国での展示活動も開始した。1937年、ルオーは『老王』を描いたが、これは間違いなく彼の表現主義における最高傑作である。1948年には『ミゼレーレ』を発表。