白髪一雄（1924-2008）

白髪一雄（1924-2008）は尼崎生まれの画家、パフォーマンス・アーティスト。1948年に京都市立美術専門学校（現・京都市立芸術大学）を卒業し、伝統的な日本画を学ぶ。その後、近代洋画の技法に触発され、1952年に金山明、村上三郎、田中敦子らと「ゼロの会」を結成。このグループは、芸術作品は無から生み出されるという信念から名づけられた。1955年、白髪は真の独創性と革新性を追求する芸術家集団として名高い具体美術協会に参加。ジャクソン・ポロックの作品とダイナミックな技法に触発された白髪は、床に敷いた大きな紙やキャンバスにたっぷりと油絵具を塗り、天井に張ったロープに吊るされた状態で足だけで絵具を操るという手法を好んだ。あるときは振り付け、あるときは自然発生的な動きを通して、白髪はその長いキャリアを通じて、生き生きとしたユニークな絵画を生み出した。1971年、白髪は僧侶となった。彼の作品は、2009年ヴェネチア・ビエンナーレ、ロサンゼルス現代美術館、ソロモン・R・グッゲンハイム美術館など、世界中の多くの場所で展示されている。