ウィリアム・B・エグレストン（WILLIAM B.EGGLESTON）（1939年生まれ）。

ウィリアム・エグルストンは、アメリカの写真家である。カラー写真をアートギャラリーに展示する正当な芸術的メディアとして認知させたことで広く知られている。エグルストンは、アメリカの都市部のありふれた日常生活を、思いがけない視点から捉えている。また、被写体をフレームに収め、そのフォルムをコントロールすることで、彼の写真にある種の物語性と劇場性を持たせている。1973年、染料転写プリントに出会い、その鮮やかな色彩の飽和感から、広範囲に使用するようになる。

初期のシリーズの中には、2000年代後半になるまで展示されていないものもある。メンフィス周辺のバーやクラブで撮影された大きなモノクロのポートレートのシリーズ「The Nightclub Portraits」（1973年）は、ほとんどの場合、2005年まで展示されなかった。エグルストンのロスアラモス・シリーズの一部である「Lost and Found」は、2008年までウォルター・ホップスの所有物であることを誰も知らなかったため、何十年にもわたって未公開のままだった写真群で、このシリーズの作品は、メンフィスを出発して西海岸まで旅をしたホップスとのドライブ旅行の記録である。また、エグルストンの「Election Eve」は、1976年の大統領選挙の前に、大統領候補ジミー・カーターの出身地であるジョージア州プレインズとテネシー州メンフィスからの道中で撮影されたもので、2011年までエディションがありませんでした。