MARIA BLANCHARD (1881-1932)

このスペイン人画家は、背中の傷のために肉体的にも精神的にも苦痛を感じており、絵を描くことでその悲しみを表現していた。家族の勧めで1903年にマドリードに留学。6年後、奨学金を得てパリのアカデミー・ヴィッティに入学し、そこで画家フアン・グリと出会い、ピカソ、リプチッツ、ブラックらの作品に触れる。彼女は、物体を分解、分析し、抽象的だが認識可能な形に再構築するキュビズムのスタイルを採用した。当時、この様式はヨーロッパの絵画や彫刻を一変させ、20世紀で最も影響力のある芸術運動となった。

グリの指導と交友、そしてディーラーのレオンス・ローゼンバーグの助けもあり、ブランシャールは商業的成功を収め、1921年にパリで開催されたサロン・デ・インデパンダン展をきっかけに、彼女の作品の需要はピークに達した。しかし、その後数年は経済危機が続き、コレクターは彼女の作品を買わなくなった。ブランシャールは経済的な援助を友人に頼ったが、しばしば宗教的な内容を盛り込み、自分の死期を認識しながら絵を描き続けた。やがて結核の衰弱が彼女を活動停止に追い込んだ。ブランシャールは1932年に亡くなった。

ブランシャールの構図は、彼女の悲劇的な人生との痛切なつながりを明らかにしており、その作風は20世紀初頭のアヴァンギャルドのトップに位置づけられた。彼女の作品は、マドリードの国立ソフィア王妃芸術センター美術館、ニューハンプシャー州のフッド美術館、ロンドンのコートールド美術館に所蔵されている。